株式会社Qinowa プライバシーポリシー改定のお知らせと、当院が目指す「AIと治療」の未来
- maruimike

- 4月4日
- 読了時間: 5分
いつも株式会社Qinowaの各店舗(青山・銀座・六本木)をご利用いただき、誠にありがとうございます。
昨日、当社の「プライバシーポリシー」の改定を行いました。これまで、皆様の個人データの取り扱いや、外部サービス・広告におけるデータ利用について抽象的なご説明にとどまっていた部分を見直し、より具体的に明記しております。
本日は、この改定の背景にある「Qinowaとしてのデータ保護の考え方」と、「AIをどのように治療やサービスの向上に役立てていくのか」についてお話しさせてください。
いただいた個人情報は、AIの学習(トレーニング)には使用しません
今後、ホームページに訪れていただいた方のデータをAIで分析し、広告戦略の参考にすることなどは十分にあり得る時代です。しかし当社では、「個人を特定できるような情報を、AIの学習(トレーニング)データとして使用しない」という方針を明確にいたしました。何でもかんでもAIにデータを渡すわけではありません。
一方で、事務作業の効率化をはじめ、東洋医学の理論体系をAIで整理して診断の参考にしたり、お客様へのセルフケア情報の提供に活用したりすることは、皆様のQOL(生活の質)向上や鍼灸・マッサージの治療効果を最大化するために大変有効です。そのため、安全な環境下でのみ、積極的にAIを利用していく方針です。
AIが「お客様と治療家をつなぐ通訳」になる
少し話は逸れますが、現在QinowaがAIに最も期待している役割は、「お客様と治療家をつなぐ通訳」です。
お客様が治療院にいらした際、「首の筋肉が痛い」と症状を訴えることはできても、その筋肉の正確な名前や、痛みの根本的な出どころまでは分からないのが普通です。ここでAIが通訳に入ると、お客様の「首を横に倒したときに突っ張る」「回すと右だけ痛い」といった情報を読み取り、「胸鎖乳突筋の問題ですね」と治療家向けに翻訳してくれます。それを受けた治療家は、的確に患部に触れ、「ここに硬結(こわばり)がありますね」「右肩の動きとの連動で硬くなっていますね」と、より正確なリーディングが可能になります。
また、逆のパターンもあります。お客様の症状に対して、治療家がどう見立てているかをうまく伝えきれていないケースです。
例えば、首の痛みを訴えるお客様に対して、治療家が「同側の肩や背中、腕」を施術したとします。お客様としては「首が痛いのに、なぜ腕や背中ばかり触るのだろう?」と不満に思うかもしれません。しかし治療家は、解剖学的な筋膜の連続性を理解し、腕を緩めることで結果的に首が緩むと分かった上でアプローチしています。ここで説明が不足すると、お客様との間に良好な信頼関係(ラポール)が築けません。
もしここで、治療家の見立てをAIがお客様にわかりやすく翻訳したらどうなるでしょうか。
【治療家の意図】 首自体の緊張は、おそらくデスクワークによる手首の緊張が根本的な原因。心包経(腕から胸へ繋がる経絡)全体が緊張しているため、このラインを緩めていけば線上にある胸鎖乳突筋(首の筋肉)も緩むと考えている。側頭筋や咬筋に鍼を刺しているのも同じ目的である。↓↓↓ AIがお客様向けに翻訳すると… ↓↓↓【お客様へのご説明】 「〇〇さん、首の痛み、とてもお辛いですよね。実は今、首だけでなく『腕』や『頭(あごの筋肉)』にもアプローチしています。首が痛いのに不思議ですよね。 実は東洋医学のルートや筋膜の繋がりで見ると、〇〇さんの首の緊張の根本的な原因は、毎日のデスクワークで酷使している『手首や腕の疲れ』にあるんです。腕から首にかけてのラインがピーンと張ってしまっている状態ですね。 ですので、無理に首だけを揉むのではなく、根本原因である腕のラインや、繋がっている頭の筋肉を一緒に緩めてあげることで、結果的に一番早く、しっかりと首の痛みが取れるんですよ。」
このようにわかりやすく説明されることで、お客様と治療家のコミュニケーションはより深くスムーズになり、双方向で納得感の高い、質の高い治療が実現します。
「技術とカウンセリング力はフィフティー・フィフティー」
私たちQinowaでは、「技術とカウンセリング力は半分・半分(50:50)」だと考えています。技術だけがずば抜けていても、カウンセリング力が欠けていれば良い治療はできません。
今回のプライバシーポリシー改定の最大の意図は、「治療家のカウンセリング力を向上させるために、カウンセリング内容を録音し、それを振り返る仕組みを作る」ことにあります。
当院のようなパーソナルなサービスでは、カウンセリングの中で「姉の旦那が出張続きで眠れずお酒を飲んでいる」「今年は娘の受験で送り迎えが大変」「母の介護で実家に戻っている」といった、ご家族や生活背景に関わる極めてプライベートな会話が出てきます。これら一般的な情報と固有名詞が混ざったデータを通常のAIに入力してしまうと、AIの学習データとして使われてしまうリスクがあり問題です。
安全なAI環境(Google Workspace)の導入
通常は固有名詞を一般名詞に変換するなどのマスキング(情報加工)を行いますが、当社ではより安全を期すため、Google WorkspaceのAIを導入してカウンセリング内容の精査を行うことにしました。この法人向けプランでは、データの所有権は当社にあり、GoogleのAIトレーニングには使用されない仕様になっているためです。
なお、Anthropic社の「Claude(クロード)」なども業務ファイルの整理に活用していますが、昨今の規約改定により、設定を行わないと学習に使われてしまう仕様に変更されました(AI開発企業としてはトレーニングデータを増やしたい意向があるのだと思います)。
だからこそ、個人情報を含む繊細なデータについては、どのようなAIで解析するかを引き続き厳しく確認し、システムの適切な使用と従業員への指導教育を責任を持って徹底してまいります。
【丸井のAI遍歴(おまけ)】 ちなみに私自身、2024年の冬頃までは「ChatGPT」しか使ったことがありませんでしたが、「DeepSeek」を皮切りに様々なAIを試すようになりました。ある時からChatGPTよりも「Gemini」の回答のニュアンスが自分の好みに近いと感じ、2025年年初頃からはGemini AI ultraをメインで使用しています。2025年末頃からは対話型AIの「Grok」も触り始め、今年(2026年)に入ってからは「Claude」の有料版$20も本格的に使い始めました。進化し続けるテクノロジーの強みを的確に見極め、Qinowaのサービス向上に還元していきたいと思っています。
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